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開墾blog

09/06 (月曜日)

開墾村、近況

みなさん、こんにちは。

えがおファーム、農場スタッフ小俣です。

避暑地である、ここ増富も酷暑の様相です。

秋野菜の播種をしたものの、全く雨が降りません…。

この暑さ一体、いつまで続くのでしょう。

今日こそは雨が少しでも降ってくれないかな?とそんな気持ちで

畑に出ている毎日です。

この厳しい暑さの中、赤羽根にある開墾村の田んぼは今、どんな

姿を見せているでしょうか?

最近の開墾村です。

真ん中に見えるのは、ほおの木、そしてその下に開墾村の

看板がありますが、大きく生育した稲で隠れています。

たくさんの人の、たくさんの思いが込められて再生した開墾村の

田んぼは、こんなにもきれいな田に蘇りました。

木やすすきの株が生い茂っていた情景を思い出すと、

よくここまで再生できたなと言うのが正直な感想です。

その気持ちは、稲が大きくなるたびに、足を運ぶたびに、日増しに

大きくなっていきます。

ここまで大きく生育する前の、7月、この赤羽根の田では「中干し」

と言う作業を行いました。

中干しとは、田から水を引き、田んぼの表面をひび割れさせ乾燥

させる作業を指します。

稲の品種は「あきたこまち」ですが、出穂(しゅっすい:穂が出ること)

まで、お田植えから約80日程度かかります。

この中干しはちょうど、この中頃に行います。

文字通り中干しなのです。



 「これが中干しです」

それでは何故、この中干しの作業を行うのでしょうか?

作物栽培において「窒素」は欠かせない要素なのですが、開墾村の

赤羽根の田のように十数年も耕作されていなかった田は、肥料を

施さずとも肥沃で多くの窒素分が含まれます。

窒素過多の状況において、得てして稲は「いもち」という病気に

なりやすいのです。

人間も栄養過多だと病気になりますが、それは稲にとっても同様です。

この中干しを行うことによって、ひび割れた箇所から酸素が根に供給され

窒素分の吸収を抑える働きがあります。

また、開墾村のように木が生えてしまった休耕田は、たとえ木を

除去しても、土中深くに根が多く残ります。

それらはやがて発酵して、ガスを発生させ稲の生育に悪い影響を

及ぼしますが、この中干しによって「ガス抜き」効果があります。

このように、中干しにはいろいろなメリットがあるのです。

この中干し、田んぼに足を踏み入れて、足が沈まなくなったら完了です。

それまで5日から10日ぐらい。

今度はいっぱいの水を田にかけてあげます。


「中干し後、水をかけました」

ただ、その中干しをしても完全にいもち病を防げるわけではありません。

実際に、赤羽根の開墾村の田はいもち病にかかってしまいました。

次の写真が、実際にいもち病にかかった稲です。

 「これが、葉いもちです」

写真中央、葉にさび色の斑点が見えるのが、わかりますか?

これがいもち、厳密に言うと葉に症状が出ている状況は「葉いもち」と

言います。

これが進行していくと、出穂した穂にもうつり「穂いもち」という症状になり

収量が格段に落ちてしまうのです。

このいもち病、人間の風邪のように他の稲にもうつり、その範囲を

どんどん拡大していきます。

「葉いもち」から「穂いもち」になる前に、対処しなければなりません。

慣行栽培では、いもち病の症状が出たら農薬散布をして被害拡大を

食い止めますが、私たちの農場では農薬は使用しません。

となると、どうするか…。

株ごと除去という方法しかないのです。

スタッフ総出で大きく出穂した株を、鎌を持って除去していきました。

出穂した株を刈るのは、とても心が痛い作業です。

以下が、いもちの株を刈った後の開墾村の田んぼです。



 少し歯欠けのような状況になりました。

ただこのように、いもちの株を除去しなければ、全滅してしまう可能性も

あります。

いもちの株を除去するのは、他の稲を生かす為なのです。

実は昨年、全ていもち病となり全く収穫できなかった棚田が一枚ありました…。

その苦い経験があって今年は、いもち病になっても早い対処をすることが

できたのです。

また中干しは、地元の集落の方からアドバイスいただいて行ってみた作業です。

その甲斐あって、いもち病の発生も一部に抑えることができました。

普段、管理をしているのは私たちNPOですが、集落の方の知恵を

授かりながらやっています。

その知識や経験は、我々にとって到底及ばない、とても尊いものです。

これらの時期を経て、開墾村の田は出穂し順調な生育を見せています。

そんな中で、自身の増富で迎える二年目の農繁期も、確実に足早に

過ぎて行きます…。

コメント

なるほど中干しですかーー
地元の方の知恵と経験は本当にスゴイですね。。。

2010年9月7日 9:43 PM | 宮原

田んぼは面白いですね…。
去年はよくわからないままやっておりましたが。
二年目ではまた見えてくるものが違います。

2010年9月9日 9:22 PM | Hiroshi Omata

「栄養過多」「ガス抜き」。まるで、人間社会と同じですね、いや、自然社会は、植物も人間も同じということですね。勉強になります。&本当にご苦労様です。感謝いたします。2年目の増富は、昨年と違いますか?10月2日3日、たくさん話を聞かせてください。でも、あの耕作放棄地がここまで美しく蘇るなんて、自然と人間の共同作業って、凄いものがあると確信しました。ありがとうございます。

2010年9月13日 5:27 PM | あり

有澤さんのおっしゃる通り、人間社会にも例えられるのかもしれません。そうして見ていくと、人間も自然の一部なんだって事を気付かせてくれます。
そんな事、去年は全く思わなかったですけどね笑
自然に寄り添うのが懸命だと、徐々に肌で感じ始めたのだと思います。
蘇った赤羽根の田をみなさんで刈り取りしてもらえたら、とっても嬉しいです!!

2010年9月18日 4:15 AM | Hiroshi Omata

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